ビビリ連鎖 [麿]
病院や実家へのお出かけで結構ビビリだと判明した麿。
家の中でも、居間のドアを開けても飛び出そうとするのではなく
ドア横のキャットタワーに飛び乗る。
ドアの向こうは玄関。そこから知らない人が来るのがわかっているらしい。
インターホンがピンポン鳴るだけで身構える。
おかげで玄関からの脱走は今のところ心配なし。
そんなビビリの麿が・・
その日は寝不足で、夕方どうにも眠くなって仮眠をとった。
麿も来て一緒に1時間ほど。
目が覚めるとちょうど麿のゴハンの時間。
居間へ行くと、先に来ていた麿が何やらソワソワ。
襖を閉めている和室が気になる様子。
ゴハンをあげても途中で食べるのをやめて襖の手前でウロウロ。
いつも一気に食べつくす麿にはありえない行為。
な、なに。誰かいるの?
寝てる間に侵入者が?
麿のただならぬ様子に、まさかと思いつつ武器を探す。
包丁は取り上げられたら逆に危ない。
そこそこダメージを与えられそうな麺棒を手に、襖に近づき‥‥
思い切って開ける。
‥誰もいない。
いなくて良かった。
でも、じゃあ麿の妙な行動は?
ヒトじゃないのか?
殿か?それとも昨年亡くなった父が来た?
それ以外はやだよ。
まあ多分隣の人がベランダで何か音を出したとかじゃないかな。
その後は麿も何事もなかったように通常営業に戻ったし。
麿のビビリに私もビビった一件、とりあえず落着。
「城の監視はまろにおまかせにゃ」